Claris の新しい試験「Claris FileMaker 技術者試験」はじまってます!

Claris FileMaker 技術者試験はじまってます。
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株式会社ジェネコムの高岡です。
2023年末に新規受験が終了してしまった Claris の技術者試験ですが、日本独自の試験として再スタートしたことをご存じでしょうか?
海外では Claris Academy による簡単な試験(無料)のみとなりましたが、有料で一定の知識レベルを判定できる試験は、世界でも日本だけのようです。本記事では、新しい「Claris FileMaker 技術者試験」について紹介します。

目次

レベル、分野ごとに複数の試験でスキルを証明

以前の試験『Claris FileMaker 資格認定試験(Developer Essentials for Claris FileMaker)』は、試験は1種類でしたが、新しい試験「Claris FileMaker 技術者試験」では、以下の 4 種類が用意されています。

・Claris FileMaker 技術者試験 Basic Developer (CFBD-1)
・Claris FileMaker 技術者試験 Advanced Developer (CFAD-2)
・Claris FileMaker 技術者試験 Expert Developer (CFED-3)
・Claris FileMaker 技術者試験 System Admin (CFSA-4)

この 4 つの試験により、基礎知識から実践的な知識までが試されるようになっています。
なお、これらの試験はすべて同時に受検開始されたわけではなく、順次受検が開始されています。 2024 年 9 月 10 日から『Claris FileMaker 技術者試験 Expert Developer (CFED-3)』の受検が可能になり、その後、「Claris FileMaker 技術者試験 Basic Developer (CFBD-1)」と「Claris FileMaker 技術者試験 Advanced Developer (CFAD-2)」が順次受験が可能になり、2025年2月14日に最後の1つ「Claris FileMaker 技術者試験 System Admin (CFSA-4)」も受検可能となりました。

Claris FileMaker 技術者試験の意義

各試験の概要については、Claris Web サイトの「Claris 技術者試験」ページに記載されています。また、試験概要欄には「試験に合格するとどのような評価が得られるか」が記載されており、各試験の説明文の締めくくりには「〜証明します」と記載されています。つまり、試験に合格することで Claris が公式に知識レベルを証明してくれるのです。
そのため、
・受検者にとっては、自分の知識を証明するツールとして活用できる。
・雇用側や業務委託を検討している企業にとっては、受検者のスキルレベルを客観的に把握できる。
といった利点があります。

ただし、この試験は「開発テクニック」の力量を測るものではなく、Claris FileMaker の知識レベルを広く深く測ることを目的とした試験です。そのため、「開発テクニック」を向上させたい場合は、以下のような方法で学習することをおすすめします。

ライブのWebセミナー(録画もあり)
FileMaker Training
Claris FileMaker 用のテキストと解説動画 
YouTube – Claris 公式チャンネル「FileMaker の自習室」 
・各地域のユーザーグループ
ほか、いろいろあります。

さて、以下では、試験への申込み方法や、心構え、私(高岡幸生)の雑感などが主になり、具体的な試験問題などには触れていませんが、最後までご覧頂けましたら幸です。

受験方法は従来と同じでピアソンVUE

受検の申込み方法は、従来と変わらずピアソン VUE にて行います。
ただし、2024 年までの試験ではピアソン VUE に受検料を支払う形式でしたが、新しい試験では Claris オンラインストアで試験のバウチャー(受検用のチケット)を購入し、メールで届くコードを使用して受検登録を行う形に変更されました。

受検申込みの手順を以下に並べてみました。

1.ユーザー登録

ピアソンVUE に ユーザー登録 Claris FileMaker 技術者試験用のユーザー登録を行います。
以前に Claris FileMaker 資格認定試験のためにアカウントを作成していても、あらたに Claris FileMaker 技術者試験用のユーザー登録を行います。

2.Claris Store にてバウチャーを購入

Claris オンラインストにおいて試験のバウチャーを購入します。WebStoreへのリンクはClaris 技術者試験 公式サイトにリンクがあります。

「受験バウチャーの購入」段落に各試験のバウチャー購入へのリンクがありますので、リンクをクリックすると Claris Store カートが表示されます。
なお、リンクを何度もクリックすると、カート内の数量が増加して行きますので、ご注意ください。

支払はクレジットカードや銀行振込などを選択可能ですが、すぐに受検の予約をしたい場合は、クレジットカードでの支払がよいでしょう。
必要な情報を入力して、購入を完了させます。
程なくすると、「【Claris Store Japan】ご注文完了のおしらせ・・・」というメールが届き、本文中の「ご注文詳細」以下に「Pearson Code」という記述に続き、アルファベットと数字の組合せのコードがあります、これがバウチャーになります。

________ご注文の詳細________
商品名 / 説明 / 数量 / 単価:
FM240003J
Claris FileMaker 技術者試験 (CFED-3) Expert Developer (CFED-3)
1 @ ¥ 16,000
Pearson Code: ABC1234D5678, Exp. date: 9/30/2026
小計: ¥ 16,000
消費税: ¥ 1,600
合計: ¥ 17,600

3.ピアソンVUEで受検登録

ピアソン VUE にログインして、試験の予約を行います。
日付、会場、住建可能な時間帯をなど選択します。
ピアソンVUE テストセンターは日本国内に多くありますが、事情によりテストセンターでの受検が難しい場合は、「OnVUE オンライン監督試験」というオンラインによる自宅やオフィスでの受検も可能なようです。

なお、試験の申込みにおいて、バウチャーの入力を求められますので、「2.Claris Store にてバウチャーを購入」で取得したバウチャーをコピペして、登録を済ませます。
バウチャーを購入していない場合は「2.Claris Store にてバウチャーを購入」のステップを参照して、バウチャーを購入します。なお、バウチャーを購入しているうちに、申込みがタイムアウトになってしまうかも知れませんので、先に買っておくのがオススメです。

なお、バウチャーにはちょっと長めに有効期限設定されているようですので、受検申込みをする前日くらいに、購入しておけば安心です。

4.試験の日まで勉強

Claris から、試験に対応した学習ガイドが提供されていますので、ダウンロードのうえ、学習ガイドで示されている出題範囲や例題を確認。不安なところは学習しておくと良いでしょう。

もちろん、最新バージョンに関することも出題されると思って良いでしょうから、しっかり勉強することをお薦めします。
注意したいところは、2025年1月30日に私が CFAD-2 を受検した段階では、試験の出題範囲が「Claris FileMaker 2023 (v20.x)」であることです。試験問題の対象となるバージョンは、学習ガイドにも記載がありますので、今後変わるかもしれませんので、受験前に Claris の Web サイトにて確認すのが無難です。

なお、 CFSA-4(System Admin)の試験範囲は、「Claris FileMaker 2023 (v20.x)、2024 (v21.x)」とのことで「2024 (v21.x)」も範囲に加わっていますので要注意です。

Claris 技術者試験公式サイトから学習ガイドをダウンロードしましょう。

会場での試験当日

さて、いよいよ試験当日です。
当日の手順については、ピアソンVUEから送られてくるメールに詳しく記載されていますので、そちらをご確認ください。

試験会場で受検される場合は、ピアソンVUEから案内された会場入りのタイミングがありますが、私は初めての会場で受験をする場合は、少し早めに行く様にしてます。息と気持ちを整える時間も必要ですし、トイレに行く時間も必要です。ただ、早く行きすぎても試験開始前に自習するスペースは無いに等しく、早く行きすぎたために、会場の外で待たされることもありましたので、早すぎは良くないかもしれません。
FileMaker 以外にも同じ会場で多くの試験が行われていますので、しかたないですね。

1.受付

会場に入ると係の人が親切に案内してくれます。その案内に従って身分証明書をだしたり、試験の受付を行います。
受付時に必要な身分証明書などは、ピアソンVUEからメールにて案内されますので、初めての受験のかたは、そちらを必ず確認しましょう。

また、受付がおわって、荷物や上着をロッカーにしまい、最後の説明を受けてしまうと、トイレに行けなくなってしまうようですので要注意です。
なお、各試験の試験時間は以下のとおりです。CFED-3(Expert Developer)だけが90分で、他の試験と比べて1.5倍の時間になっています。

・CFBD-1(Basic Developer):60分
・CFAD-2(Advanced Developer):60分
・CFED-3(Expert Developer):90分
・CFSA-4(System Admin):60分

2.いよいよ、試験開始!

試験は、PCに向かって、問題に対して回答を行う形式です。残り時間と現在の進捗も画面に出ていますので、それらをチラ見しながら淡々と問題に答えて行きましょう!

試験は時間内に回答してしまえば、終わらせることもできますし、制限時間を過ぎたところで、自動的に試験は終わります。時間が余ったら回答済みの問題を見直すこともできますので、回答の際に不安な問題があったら、後で確認するためにチェックしておくことも可能です。

3.そして、合否発表

合否の発表は、試験の終了と同時にPCに表示されますので、その場で分かる仕組みです。「合格」か「不合格」いずれかがが画面に表示されるまで、ほんの少しの間ですが、気持ちとしては長く感じました。
試験が終わって受付に戻るとスコアシートがもらえます。スコアシートには、カテゴリーごとの正解率が記載されていますので、合格してもしなくても、自分の弱みがわかりますので、復習にはとても役立ちます。

受検してみ思ったこと

試験を受けて感じたのは 「かなりしっかり知識と経験が問われる」 ということです。

特に、最初に受験が可能になった CFED-3(Expert Developer) は、上級者向けの試験で難易度が高く、従来の『Claris FileMaker 資格認定試験』よりもハードルが上がっているように感じました。

また、私は CFED-3 に合格した後、CFBD-1(Basic)CFAD-2(Advanced) も受験してみました。
正直、「CFBD-1 や CFAD-2 は簡単だろう」と思っていたのですが、実際に受験すると記憶があやふやな部分や誤解していた知識があることに気づきました。

システム開発においては、調べながら作業することもできますが、知識の正確性が重要な場面も多いため、試験を通じて理解を深めることができたのは良かったと思います。

Claris FileMaker 試験に挑戦しよう!

試験に合格すると、Claris から デジタルバッジ が発行されます。
これは、スキルの証明として 履歴書や SNS のプロフィール に掲載することもできます。
また、試験の合格者むけ登録サイトに合格情報を登録すると、金属製のバッジが送られてきますので、これはこれで地味に嬉しい合格祝いです。

試験の受験料は決して安くありませんが、その分 得られるメリットは大きい ので、ぜひ挑戦してみてください!
また、2024年2月14日CFSA-4(System Admin)が申込み可能になりましたので、全試験制覇を目指したいと思います。

それでは、みなさんも試験合格を目指して頑張りましょう!

合格するとこんなバッジがもらえます(Clarisさんから画像をいただきました)。
Claris FileMaker 技術者試験はじまってます。

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