皆さんこんにちは。
タイトルは「FileMaker Cloud のちょっと怖いとこ」となっていますが、内容としては、お客様から チームマネージャの権限で招待されて、開発したシステムを FileMaker Cloud へアップロードしたり、メンテナンスをする方達への大切なお話です。
と、書きましたが、脅かすわけではありません。
では、ちょっと真面目な話をして行きましょう。
FileMaker Cloud へ FileMaker データベースをアップロードしたり、共有されているシステムを利用する場合、利用者ごとに Claris ID が必要になります。
弊社ジェネコムでは、お客様がご契約された FileMaker Cloud の管理を任されていることが多いのですが、その際に気を付けていることがあります。
それは、Claris ID へのサインインの状態です。
Claris ID へサインインした状態で、新しいファイルを作成しようとすると、以下の様なダイアログボックスが表示されます。
このダイアログボックスをちょっと注意して見てみましょう。
「場所:」というところがありますね。
ここには、Claris Customer Console で設定されている「チーム名」が表示されています。
すなわち、このチーム名に紐付く FileMaker Cloud に対して、操作をしようとしている状態であることを示しています。
では、早速ファイル名をつけて、「保存」をクリックしま・・・
ちょっと待って下さい!
新規作成したファイルが保存される場所・・・・FileMaker Cloud になっています。
そう、このまま「保存」をクリックすると、FileMaker Cloud に自動的にファイルが作成されてしまうのです。
さて、このダイアログボックスですが、実は「チームマネージャ」に設定されている Claris ID でサインインしている場合に表示されます。
一方、チーム内で一般のユーザに設定されている Claris ID でサインインしている場合には、通常のファイルを保存するダイアログボックスが表示され、ユーザのローカルPCから参照可能な保存先に、新規ファイルを保存するようになります。
よって、気を付けるべきユーザは「チームマネージャ」に設定されている Claris ID のユーザになります。
我々のような仕事をしていると、「チームマネージャ」に設定されている Claris ID を使用して、Claris Customer Console にアクセスをします。
この手順さえ守っていれば問題はありません。
しかし、サインインしたままの状態で、チームとはまったく関係のないファイルを作成しようとしているときに、うっかり「保存」ボタンをクリックすると、もれなく FileMaker Cloud 側にファイルが作成されてしまいます。
おまけに FileMaker Cloud に直接ファイルを作成してしまうと、「FileMaker のアカウント」が無効の状態になっているため、メンテナンス時や、解約時にファイルをダウンロードして、「さて開こうか」というときに、Admin (完全アクセス権)のパスワードがわからなくて意気消沈・・・というトラブルに見舞われるかも知れません。
いくつものチーム、FileMaker Cloud を管理する皆さん、
気が付いたら、他社の FileMaker Cloud にファイルを作成して、そのまま開発をしていた・・・
と言うことになるかも知れませんので、気を付けたいですよね。
このシチュエーションは、Claris ID にサインインしたままの状態を継続して、サインアウトしていなかった場合に発生する可能性があります。
「チームマネージャ」は、作業を始める前にサインインして、作業が終わったらサインアウトをする習慣を身につけましょう。
環境:Claris FileMaker Cloud 2