FileMaker Pro 2023 新機能まとめ

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FileMaker Pro 2023 で追加、機能強化された関数・スクリプトステップなどをざっくり確認していきましょう!

なお、こちらの3つに関しては、別記事で紹介していますので合わせてどうぞ。

目次

関数

BaseTable 関連

  • BaseTableNames ( ファイル名 )
  • BaseTableIDs ( ファイル名 )
    BaseTable(基本テーブル)は、データベースの管理で定義されているテーブルのことです。
    テーブルオカレンスに関しては、TableNames 関数、TableIDs 関数で取得できていましたが、これでテーブル名そのものを取得しやすくなりました。
  • GetBaseTableName ( フィールド )
    指定したフィールドのテーブル名を取得できます。ファイルにテーブルオカレンスさえあればフィールドを指定できるので、リレーションされてない状態でもテーブル名を返してくれます。
    これで簡単にテーブル名が分かるようになりました。
  • FileMaker_BaseTables
    ExecuteSQL 関数でも使えるようになりました。
    現在のファイルのすべてのテーブル名を返すには、このような計算式になります
    ExecuteSQL ( "SELECT BaseTableName FROM FileMaker_BaseTables" ; "" ; "" )
    これは、BaseTableNames ( Get ( ファイル名 ) ) と同じ結果を返します。

キャッシュファイル

  • Get ( キャッシュファイルパス )
  • Get ( キャッシュファイル名 )
    こちらは文字通り、FileMaker のキャッシュファイルに関する情報を返してくれるものです。
    キャッシュの全削除は環境設定から行えますが、こちらは現在使用中のキャッシュが取得できます。ファイルを特定できるので、これだけ削除して他は残しときたい、といったことも可能になるかと思います。

ReadQRCode

  • ReadQRCode (オブジェクト)
    バージョン19.5 から追加されていた関数で、Macのみ対応していたのが Windows および
    Ubuntu ( FileMaker Server 上で実行する場合 ) においてもサポートされ、すべてのプラットフォームで利用可能となりました。
    オブジェクトフィールドにQRコードの画像ファイルを入れておき、オブジェクトフィールドを指定するとQRコードの読み取り結果がテキストで返されます。

Get ( 変更されたフィールド )

直前のレコード確定後に変更されたフィールド一覧が取得できる関数で、今回から新しいレコードが作成されたときにもフィールドを返すようになりました。
レコード作成時にフィールド自動入力(作成者、タイムスタンプなど)で値がセットされるフィールドの一覧が返ってきます。
ちなみに、非保存の計算フィールドや集計フィールドは対象外です。見た目、値が入っている状態なので勘違いしそうになりますが、注意しましょう。

スクリプト

[FileMaker Data API を実行] dateformats 引数サポート

dateformats 引数で日付やタイムスタンプの表示形式を引数で指定することができます。

スクリーンショット 2023-05-18 13.19.18.png (14.7 kB)

↓ $json の計算式

JSONSetElement ( "{}";
 [ "action" ; "read" ; JSONString ] ;
 [ "layouts" ; Get ( レイアウト名 ) ; JSONString ] ;
 [ "dateformats" ; 1 ; JSONNumber ]
 )
  • 0 もしくは空の場合(デフォルト):05/23/2023
    MM/DD/YYYY のように、米国の日付表示になり、日本人には馴染みのない表示になります。
  • 1 の場合:2023/05/23
    ファイルロケールに準ずるので、特に何も設定していなければいつもの日付表示になると思います。
  • 2 の場合:2023-05-23T13:05:48
    ISO8601形式 という表示で返されます。日付の / が – になって、タイムスタンプの前に T が入っています。

cURL オプション SFTP サポート

[URL から挿入] の cURL オプションで SFTP ( Secure File Transfer Protocol ) がサポートされるようになりました。

Claris Connect フローをトリガ

新たにスクリプトステップが追加され、 Claris Connect との連携がより簡単になりました。

[メールを送信] OAuth2.0 が追加

[メールを送信] の送信経由に OAuth2.0 が追加されました。
Microsoft 365 Business または Google Workspace のサブスクリプション で OAuth2.0 認証を使ってメール送信を行うものです。
Microsoft 、Google どちらか使用している場合は、より安全性の高い OAuth2.0 を使った認証に切り替えていくのが良いかと思います。

スクリーンショット 2023-05-18 11.31.54.png (57.2 kB)
スクリーンショット 2023-05-18 11.32.33.png (99.4 kB)
スクリーンショット 2023-05-18 11.33.07.png (79.4 kB)

その他

Windows:オブジェクトフィールド PDF ファイルのサムネイル表示

(Windowsのみ)以前のバージョンでオブジェクトフィールドにPDFファイルを挿入した際に
ファイルのアイコンが表示されるのみで、PDFファイルのサムネイルが表示されていませんでした。
PDFの内容が表示されるように改善されました。

fmcert ライセンス証明書ファイル

FileMaker Pro でのライセンス認証がより簡単になりました。
ライセンス証明書ファイル(拡張子:fmcert)をダブルクリックするとライセンス証明書のインポートが開始されるようです。
なお、アップグレードライセンスは [ヘルプ ] > [FileMaker ライセンスの置き換え…] を使用するようです。

ダークモードのサポート

リレーションシップグラフでダークモードが一部サポートされます。
ダークモードがお好きな方はちょっぴり嬉しいですね 😎


FileMaker Pro 2023 リリースノート

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